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旅先で遭遇した事件《インシデント》 投稿

 旅行中または前後に出くわしたトラブル 〔旅のインシデント〕

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パリとローマでのミステリー

今回は寸話二本立てでお届けしよう。

真夜中のノック

コンコルド広場約18年前の秋、当時通っていた英語学校の仲間達数人と一緒にパリへ週末旅行に出掛けた時のこと。どの区域だったか忘れてしまったがセーヌ川近くの三ツ星宿をとって、その日観光を存分に楽しんだ後23時前だったかにホテルへ戻った。用があって、別の部屋に泊まっていた日本人女性二人(英語学校の仲間)のところへ行き、ついでに翌日の計画などを話し合っていたところ突然ノックの音が響き渡った。すでに日付が変わっていたので同室の仲間が様子を見に来たんだろうと思い声をかけたが返答が無い。「全く、こんな時間に悪ふざけは勘弁してくれ~」とブツブツ言いながらドアに向かって再度声をかけるも反応無し。安宿のせいかドアスコープなんて気の利いたものはついていなかったため仕様が無くドアを開けようとしたが、案の定部屋主たちに止められてしまった。そうしてしばらく無視しているとまたもやノックの音が… (相変わらず無言) 部屋主の二人はおびえたように息を潜めているので、ドアに近付き「What do you want? "何の用だ?"」(なぜか英語)と叫んでみたがやはり返事は無かった。その十数分後、電話で同室の仲間二人を呼びつけ無事にウィンク自分の部屋へ戻ったのだが、あの時ノックの正体を突き止められなかった事は今でも残念に思う。
余談だが、翌日仲間の一人がこんな話をしてくれた。その数年前にパッケージ・ツアーで彼がガール・フレンドとモスクワの四ツ星ホテルに宿泊した際、夜更けに部屋の電話が鳴り出てみると若い女性の声で「Hi, I'm Sonya. I'd like to come to your room. "こんにちは、ソニアよ。あなたの部屋へ行きたいんだけど。"」と言われたそうな。彼の答えは「I'll ask my wife. "妻に訊いてみる。"」即座に電話を切られたらしいが、もしもガール・フレンドと一緒でなかったら彼はきっと身包み剥がされていたことだろう。わはは

ロール・フィルム

コロッセオこれも古い話で、前述の旅から一・二年後観光でローマを訪れていた時のこと。短い滞在の最終日という事もあり、その日は予定がぎっしり詰まっていた。朝、ホテルを出る前にカメラ内のフィルム (その当時はまだデジタル・カメラなど持っていなかった) を確認するとあと残りわずかで予備のフィルムも無いことに気付いた。最寄りの地下鉄駅へ向かう途中どこかで買えるだろうと考えホテルを後に。予想通り、ロール・フィルムも販売している土産物屋が何軒かあり、その一つに入ってコダックの36枚撮り一本を購入した。最初の観光スポットで早々にカメラ内のフィルムを使い果たしたので、箱から新品のロール・フィルムを取り出しカメラに装填して巻き上げようとしたところノブが動かない。前にも後ろにもにっちもさっちもいかない。やむなく装填をやり直そうとカメラからフィルム・カートリッジを取り出しリーダー部分を引っ張ったところ何と数センチのフィルムを隔ててトレーラー(末尾部)が現れた。信じられない思いで注意深く調べたが、やはりカートリッジは空っぽだった。道理で変に軽かったわけだ。(外箱には少しも怪しいところは無かった。)
『ちくしょうふざけた真似しやがって、インチキ野郎め!』
客も多くまともな店だという印象を受けたのだが。。。その後しばらくフィルムを手に入れるチャンスが無かったため、いくつかの名所で写真を撮り損ねてしまった。クソー 当然例の土産物屋へ戻り代金を取り返そうと思ったが、その日の観光を終え夕方六時頃行ってみた時も翌日の朝ナポリ行きの列車に乗る前に通りかかった時もこちらを避けるように閉店していた (日曜だったせいか⁇)。また、それから数ヶ月経ってコダックに手紙を書き空のフィルム・カートリッジと共に送ったが結局何の連絡も無かった。

 

 

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